敗戦秘話


伊豆の伊東(静岡県)には、昭和4年(1929)に東郷平八郎元帥が建てた別荘が現存しています。
東郷元帥は昭和9年(1934)に没していますので、その最晩年にこの別荘で静養しました。


東郷別荘に続く小道を「東郷小路」といいます。その「東郷小路」の入り口に「東郷小路」と書かれた石碑が建っています。
いつの頃に建てられたのかは定かではありませんが、東郷別荘が建てられた昭和4年以降に建てられたことになります。

昭和20年8月15日玉音放送。日本は大戦に負けてしまいます。
東郷中将指揮する日本海海戦の勝利から40年の時が経っていました。東郷元帥が薨去されて11年の後のことでした。

戦に負けた日本には占領軍が進駐してきます。伊東にもやってきました。川奈ホテルを接収するためイギリス軍のロバート中将がやってくることになりました。
敗戦国の英雄東郷元帥の名前を冠した「東郷小路」の石碑の運命や如何に。

後の続きは次の資料をお読み下さい。

『続 肝臓先生』 佐藤十雨著 八木書店 昭和54年発行  より関係する箇所を抜粋しました。


 




*「東郷小路」石碑がかくまわれた「天城診療所」 *『続々肝臓先生』より
  (写真は昭和53年。現在は建て替えられている。)